07.09.03(月)

 遠藤農水大臣が、自ら会長を務める農業共済の金銭不祥事により辞任した。就任一週間しか経っておらず、安倍内閣への批判が高まっている。内閣改造で支持率上昇も伝えられたが、臨時国会を前に厳しい情勢となった。鵜の眼、鷹の眼で、血眼になってマスコミは閣僚のスキャンダルを捜していることだろう。今後の政局は、まさに波乱含みだ。
 いずれにしろ、自民党が小泉・竹中の新自由主義的「改革」路線をそのまま走るか、それとも格差問題に配慮した「公平配分」路線にハンドルを切るか、国民は注視している。参院選の結果でも分かるように、国民輿論の判断はもう示されている。
 一昨年の国会で小泉首相は語った。「格差はどこの社会にもあり、格差が出ることは悪いことではない」「成功者をねたんだり、能力ある者の足を引っ張ったりする風潮を慎まないと社会は発展しない」・・・と。まさに、This is 新自由主義。あまりにも明け透けで、議論の余地がない。しかし、当時も思ったことであるが、首相の時代認識が問題だ。この理屈も、55年体制下の過剰な社民主義(修正資本主義)路線の下では、一定程度の正当性を持つ。過度な所得再分配政策は悪平等を招き、社会や経済の活力を削ぐという考え方である。しかしながら80年代後半以降、資本のボーダレス化、市場のグローバル化が日本を席捲した。聖域なき大競争の時代を迎えたのだ。現下の状況は、優勝劣敗、弱肉強食の市場経済がもたらす格差社会に近づきつつあるということだ。ただ「小さな政府」と叫ぶだけでなく、今こそ財政の意義を再検討しなければならない。
 話題のベストセラー、村上正邦・平野貞夫・筆坂秀世著「参議院なんかいらない」(幻冬舎新書・720円)を読む。実名入りで、歯に衣着せぬやり取りは痛快であった。また、参議院改革について、具体的かつ現実的提案も示されている。小泉郵政選挙で、まさに参院は「衆議院のカーボンコピーとなった」と言われている。そのような状況下、大きな問題提起となった一冊と言えよう。
 午前から、市役所職員や県庁職員と打ち合わせ。午後、事務所で仕事。来客の対応。参院選に立候補された大高まもるさんが、挨拶に来られる。今回の選挙は、思わぬ逆風で残念な結果となったが、彼の「再起動」を全面的に支援していきたい。10月に印西地区で、私が発起人となり「励ます会」を行うことを約束する。志の高い若者を、是非見守っていただきたいと思うものである。
 22時、帰宅。
by takinowa | 2007-09-03 23:07


<< 07.09.04(火) 群馬県... 07.09.02(日) 印西市... >>