07.06.28(木)

 本日は県議会休会日で、一日事務所にて作業と資料整理。ここしばらくのことを反省し、じっくりと考えることができた。
 昨年8月の補欠選挙での落選は、私にとって本当に勉強になった。というよりも、落選していろいろなことが見えてきた。とくに、毎年三万人を超える自殺者について。まじめにこつこつと頑張ってきたにもかかわらず、会社を倒産させ自殺する中小企業の社長さんたちの絶望が実感として分かるようになった。人間、順風満帆(じゅんぷうまんぱん)のときは、たくさんの人が寄ってくる。しかし、どん底の時に、手を差し伸べてくれる人はほとんどいない。私は経営者としての倒産経験はないが、政治家として落選を経験した。正直、人生をゼロにして「このまま、この世からひっそりと消え去ってしまいたい」と弱気になったりもした。そのくらい深い絶望であった。そんなとき、私を支えてくれたのは家族や地域の志ある支援者だ。あらためて、人の心と情(なさけ)の有難さを思うものである。また、市議二期8年で、それなりの仕事と実績を残したという「自信」が過剰となり、驕りになっていたと反省もしている。我欲を捨て謙虚に、人間関係を大事に政治を行っていきたい。
 この世の中には私欲を捨てて、公の精神で社会に奉仕している方々がいる。私も地元で、そのような多くの方とお付き合いしている。黙々と社会奉仕している。自己の地位や名声のためにではなく、地域住民や社会的弱者という他者のために大切な時間と労力を割いている。こういう人たちは本当にイデオロギーを超えて頭の下がる思いである。
 何度も繰り返し言うが、戦後の日本人はおかしくなっている。世の中にものがあふれ、物質的な豊かさも世界最高水準となったが、精神的には貧しくなってきている。私はこのことを、「精神の絶対的窮乏化」と言っている。行き過ぎた個人主義の影響で、自分さえよければそれで良いという連中が増えており、本当に情けない。昨今の米国的な新自由主義(ネオリベラリズム)は、その極致である。日本は絶対に、弱肉強食社会には馴染まないと考える。以上のような問題意識で、私は県議会の一般質問「地域経済活性化について」を行った。
 いずれにしても、我欲を捨てて、地域の共同体を大事にし、周りの人々とともに利益を分かち合うのが、本来の日本人である。原点に立ち返らなければならないと私は考える。(このことについては、私のHP・政治理念の「保守主義」、「共同体主義」、「大衆民主主義批判」、「ケインズ主義」に詳細が書かれておりますので御覧ください。)
 明日は、県議会定例会最終日。参院選を前に様々な動きも出てきそうだ。
by takinowa | 2007-06-28 20:25


<< 07.06.29(金) 6月定... 07.06.27(水) >>