11.09.27(火)

 終日、事務所で県議会一般質問の準備。原稿を集中して書き続け、アドレナリンの上昇を感じる。
 
 盛山和夫 著 「 年金問題の正しい考え方 福祉国家は持続可能か 」(中公新書・860円)を読む。 盛山教授は一級の社会学者である。学者としての知的誠実さ、真面目さが伝わってくる書物だ。緻密な内容だが、平易で実に分かり易い。年金問題に関する誤解や生半可な理解を、この本を通じしっかりと矯正できたと思う。また、コトリコフの「世代会計」や橘木俊詔氏の「消費税15%による年金改革」を数理的手法を用い、徹底的に批判している行が興味深い。

 盛山教授による、「望ましい年金制度の基準」についてを書いておく。
基準1 持続可能であること。
基準2 それぞれの世代内では、同一拠出に対して同一の給付が対応すること。
基準3 異なる世代のあいだで、相対的年金水準ができるだけ一定に保たれること。
準則  現役世代の負担率だけが一方的に上昇していったり、逆に高齢者世代の給付水準が一方的に削減されたりすることがないこと。
基準4 将来の拠出負担(年金のための税を含む)と将来の年金給付水準とは、人口変化と経済変化に左右されるとはいえ、それらの変化に応じてどのように決まるかについて、明確で確実な予想が提示されていること。
by takinowa | 2011-09-27 20:07


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