10.04.15(木) CO2・25%削減問題で、京葉工業地域を視察(2)

 午前中、政務で千葉NT方面。正午、印西を出て県庁へ向かう。13:10、県庁で政務調査。

    県議・滝田敏幸、もの申す! 是は是、非は非 (29)
   【 葉県はCO2排出量25%削減問題で、国と戦うべし!
 

 13:45、自民党県連から市原市姉ヶ崎の出光興産㈱千葉製油所・千葉工場へ向かう。一昨日に続き、県執行部とともに環境保全及び地球温暖化対策への京葉工業地域進出企業の取組みを視察・調査。同事業所は世界的に見ても最先端の環境に配慮した取組みを実施している。地球温暖化に関するエネルギー原単位(ℓ/kl)の削減についても、2008年度実績:8.47と、1990年度対比:17.2%減を達成している。(日本石油連盟目標値:13.0%減) この数値は京都議定書の目標が対1990年比、-6%(08~13年)達成であることを考えるならば、まさに超優等生と言える。JFEや東京電力でもそうであったが、企業は涙ぐましい努力をしているのだ。エネルギー消費原単位ベースの比較では、米国や中国は日本に比べ30~40%以上多く環境負荷をかけているということになる。
 いずれにせよ、鳩山民主党政権が国際公約をしてしまった2020年CO2排出量25%削減(1990年比)は狂気の沙汰である。エネルギー消費原単位ベースではなく、排出の絶対量25%削減となると、国内での生産を劇的に落とさなければ達成不可能な数値だ。もし、日本が絶対量を25%削減しても、中国やインドで同量の鉄や石油化学製品(エチレン等)を生産・供給するならば、原単位ベースが高い分、地球規模で見ればかえって温暖化ガス(CO2ほか)の排出量が増大するということになってしまう。こんなことは小学生が考えたって分かることであり、日本の素材産業が衰退・空洞化し、なおかつ地球規模のCO2排出量増大=地球環境負荷増大を招くだけの、とんでもない話である。
 そもそも、鳩山総理はわが国の産業界の実態を無視し、何の根拠もない荒唐無稽のCO2排出量25%削減を国際公約したことは責任重大である。繰り返しになるが、米国やEU、中国に対し、エネルギー消費原単位ベースの削減をもとめるならばフェア(公平)である。しかしながら、このままでは、国益を毀損するだけでなく、地球環境負荷も増すだけの話となる。あまりにも無責任である。
 また、中学の地理教科書にもあるが、千葉県の京葉工業地域は日本一の重化学工業地帯である。新日鉄、JFEの基幹製鉄所や石油化学コンビナート群、東電の大規模発電所群、造船所・・・等々が臨海部に集積。まさに、本県経済を担い、多くの雇用も生み出し今日に至っている。そして、豊かな県民生活を支えている。さらに戦後、わが国の自動車や家電、IT・・・あらゆる産業へ素材・原材料を提供してきた。 21世紀を迎え、こういった重厚長大産業の地位は低下しつつあるが、工業立国日本の基礎を担っていることは間違いない。
 こういった背景のもと現在、千葉県は日本一のCO2排出県となっている。鉄鋼、電力、石油化学という産業を抱えているだけに当然である。大阪府や愛知県、神奈川県、静岡県・・・など他の工業県と比べても、はるかに多いのだ。これは、産業構造の違いということで、理由もハッキリしている。
 私が何を申し上げたいかと言えば、千葉県は 「県策として、京葉工業地域を守らなければならない」ということだ。 鳩山政権が進める無謀なCO2排出量・25%削減の政策は、結果として本県の経済を破壊すること必定である。われわれは、国と断固、戦わなければならない。

 16時半、市原を出て県庁へ向かう。18時、市内で私的な会合に出席。24時、帰宅する。040.gif
by takinowa | 2010-04-16 01:33


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