ここにきて、鳩山・民主党政権に異常なことが数多く起きている。常識人ならば誰でも気付くはずのことばかりである。しかし、あれだけ目立ちたがり屋が多く百家争鳴を党風とする民主党の議員も党員も、ひたすら沈黙している。本当に気味が悪い。マスコミも批判しない。逆に、予算編成をはじめとする異常現象を礼賛している。本日、県議・滝田敏幸、もの申す シリーズ2弾を本気で書く。
県議・滝田敏幸、もの申す!是は是、非は非 (2) 【 マニフェストは不磨の大典ではない! 】 マニフェストは不磨の大典ではない。現下の民主党政権を見ると、議員はマニュアル化し、マニフェストが人格化している。各々の個別政策というよりも、しっかりとした理念(歴史観と世界観)に基づき、どのような国家を目指すかを明確にすることが大事なのではないか。 先日、某民主党議員が「マニフェストは国民との御約束」と平気な顔で語っていた。まさに、マニフェストこそが民主党そのものであり、民主党政治家は粛々とそれを実行すればよいという風潮が生まれている。これがマニフェストの人格化であり、政治家のマニュアル化という意味である。 ただ現実に今、全く拙いことに、マニフェストで政治が動いてしまっている。以下、思いつくままに、現下の政治の状況と問題点を述べたい。 その前に、わが自民党について言えば、今や哀れなほど弱い政党になってしまった。様々な団体の自民離れが続いている。最新のニュースでは、今まで自民党の有力支持団体だった日本歯科医師連盟が民主党への献金を検討するという。さらに、2010年夏の参院選で自民党からの出馬見送りとも報道されている。日本経団連も参院選では、自民党から候補者を出さないことを決めた。各種経済団体の政治的行動基準は、利益の極大化に向け「得か損か」である。極端に言えば一億総自民離れが進んでいるのだ。まさにドライ(乾いた)な社会、義理も人情もない時代である。 自民党は今こそ、真正保守の原点に回帰しなければならない。理念と政策において、巨大与党・民主党と論争を展開すべしである。 マスコミについても一言、もの申したい。マスコミは、全く無力な野党になった自民党を、民主党とともに叩き続けている。特に、朝日新聞はヒドイ。政治権力を監視・批判することがジャーナリズムの役割であるにもかかわらず、恰(あたか)も権力の手先となったかのようだ。大東亜戦争時代、軍国日本の世論を最先頭でリードした社風が伝統として残っているのだろうか。あえて言えば、権力を批判しないジャーナリズムは民主社会のそれに価しないのだ。もし日本のジャーナリズムが健全ならば、情けない(恥かしい)話だが、ここまで弱くなった自民党批判は「撃ち方止め」となるはずであろう。マスコミも含め日本全体が巨大与党・民主党になびく、一億総主流派志向の先頭に朝日新聞とNHKが立つとはグロテスクな様である。これは決して負惜しみではない。05年・郵政選挙後のマスコミ報道よりも、批判精神を失っている事を指摘したいだけだ。 さて、本題にもどる。本日の御題は以下の三つ。 (1)「コンクリートから人へ」の嘘 「コンクリートから人へ」という鳩山民主党の政治スローガンである。「八ッ場ダム」中止を強行する民主党が、「マニフェストは国民との御約束」とともに使用する空疎な言葉遣いである。 だが、私は、このスローガンに違和感を通り越し、怒りすら感じる。読者は御理解のことと思うが、「コンクリート」=道路、ダム、トンネル、港湾、空港、堤防・・・等々の公共事業を止め、子育てなど国民に直接カネ(現金給付)がわたる福祉に充てようといった意味のスローガンだ。驚くことに、この鳩山政権のスローガンをマスコミが概ね支持しているのだ。そして、多くの国民がその報道に概ね従っている。 大きな間違いである。行き過ぎた新自由主義社会のセーフティネットを整備する意味で、雇用対策、貧困対策・・・等々の福祉政策は急務である。ただ、公共事業も所得の再分配や公平配分といった観点で、100%立派な社会民主主義的政策なのだ。もちろん、経済・財政政策だけではない。人命を守り、安心・安全な社会、防災、景観・・・といったこの国の形、すなわち国家のインフラ(基盤)整備=国土政策でもある。ここで大事なことは、公共事業も社会福祉も社会民主主義的政策であるということ。本来、公共事業と社会福祉のバランスを考えることが政治の役割ではないのか。いずれにせよ、民主も自民もこの度の総選挙では社会福祉政策に圧倒的軸足を置いた。そして、その無責任かつ破天荒なバラマキ色彩の強い民主党マニフェストが、国民の熱狂的支持を受けたのである。その際、「無駄遣い」や「談合」といった悪の代名詞となったのが公共事業なのである。繰り返し言う。民主党にはバラマキ福祉のマニフェストがあっても、「公共財」という考え方がない。彼らは様々な屁理屈で反論してくるだろうが、私には過てる極端な左派社民主義が齎す最悪の平等社会と国家の崩壊の危機が感じられる。 再度、申し上げる。今、大事なことは公共事業と社会福祉の平衡(バランス)である。 自民党で言えば保守本流の宏池会や旧経世会的社会民主主義右派(中道右派)の理念と政策を、国民に提示していくことが必要と考える。小泉政治の「新自由主義」政策が大失敗したのと同様、いやそれ以上に鳩山・民主党政治の急進的福祉政策は、国家・国民に災禍と災厄を齎す。決して「友愛社会」とはならない。 小泉も鳩山も、政治の「中庸」を一切考えないという意味では全く同じタイプだ。話を元に戻す。 またここにも、民主・マスコミ連合の自民党叩きの構図が見える。即ち、「自民党 + 土木・建設業界 + 無駄な公共事業 + 談合=税金の無駄遣い」といった幼稚なステロタイプされた印象操作である。 このことをより分析するならば、これまでも民主は大都市圏の無党派層の支持が命綱であったので、政府の大都市から地方への所得再分配については否定的であった。特に近年、無駄な公共事業がマスコミでクローズアップされるにつれ、民主の支持層と重なる大都市圏のホワイトカラー市民(ビジネスパーソン)は、自分たちは税金を取られるばかりで、政府が田舎(地方)で無駄遣いをしているという単純なイメージを持つようになったからである。ここに、公共事業批判は民主党の最大の売り物となった背景がある。 しかしながら、こういった歪んだ世論は彼らの選挙でのプラスにはなるが、国も地方も大迷惑である。結果として、政府による政策的再配分全体に対する国民の不信感を極限まで醸成させてしまったのである。 私は、公共事業の重要性とケインズ主義の復権を正々堂々と主張したい。 (2)チルドレンに、もの申す 新聞報道によると、小沢一郎幹事長は、長い選挙戦を勝ち抜いた新人議員に向かって「次の選挙に向けて地盤固めを始めよ。」と指令したとの報道があった。分かりやすく言えば、「次の総選挙のために、地元に張り付いて駅立ちや街頭演説を続けろ」ということ。目と耳を疑いたくなるような話だが、民主党新人議員は小沢幹事長の命令通り総選挙前と同様の街頭活動を続けているという。このため、新人議員には国会と政府の仕事を与えない方針とのこと。全く以って、こんな国民を馬鹿にした話があるのだろうか。例え新人でも本気で政治を志したとすれば、「何のために代議士になったのか? 異議あり!! 」と声を挙げるのが当然ではないのか。なぜ、批判者不在の巨大政権与党・民主党の非民主性を、マスコミは批判しないのか。 (3) 政策決定の一元化 = 議員立法の禁止 民主党は、「政策決定一元化」の名目で、議員による立法活動を認めないと、メールで通達したとのこと。議員による自由な立法活動を禁止するとは、まさに言語道断。露骨な憲法違反。なぜ、ここまでヒドイ独裁的仕打ちを受けても、民主党議員は沈黙するのか。彼らから、善悪を判断する理性が消滅したのか。なぜ、怒らないのだろうか!!!!? ここまで日本の議会制民主主義を愚弄し最大の冒涜をした行為が、あっただろうか。なぜ、マスコミは沈黙するのか。 まだまだ、申すべきことはヤマほどあるが本日はここまで。共に斗わん!! 以上 終日、県内で政治活動。15時、事務所でHP更新の準備作業。諸般の事情により少々、心に乱れがあったため文章が荒れてしまいました。スミマセン
by takinowa
| 2009-10-25 20:51
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