17.06.06(火) 文部科学省 前川喜平・前事務次官の吏道とは?

 文部科学省の前事務次官・前川喜平氏のインタヴューが連日、報道各紙で取り上げられている。あまりに自分本位の一方的な物言いを前に「モリトモ」の次は「マエカワ」かと云うのが率直な感想だ。
 毎日新聞6/4付1面トップで「加計獣医学部 前川氏『プロセス乱暴』2ヶ月で急展開」と報じている。
 で、一昔前であったら、森友学園・籠池理事長の証人喚問での証言も含め、この手の爆弾発言があればマスコミ報道も過熱・沸騰し国民世論の逆鱗もMAXに達しているはずだった。内閣支持率も低下し、堤防決壊(=総理辞任)となることが必至だったろう。しかしながら、現実はどうなっているか。
 要は、マスコミがいくら騒ごうとも、ネタ元の籠池氏や前川前事務次官に対し国民は胡散臭さを感じ取ってしまっているのだ。籠池氏は論外だが、前川前次官も今更言う前に、現職の時に何故言挙げしなかったのか。権限を有していた時は沈黙し、今になってリスクのない立場で批判するとは吏道に反する御門違いである。「プロセス乱暴」といっても、役所の仕事である以上、積み重ねの経緯があるはずだ。そもそも「獣医学部新設」については前自民党政権時代(福田・麻生)は慎重だったが、民主党鳩山政権になって「実現に向け検討」と格上げになったと報道されている。この流れを受け、四国4県知事の要望を踏まえ、アベノミクスによる規制改革=地方再生の一環として特区制度を活用した半世紀ぶりの獣医学部新設と説明されてきた。
 前川氏は吏道をどう捉えていたのだろうか。官僚が職業的良心に基づき職責を全うするなら現役時代、職を賭してでも勇気をもって発言するのが筋のはずだ。天下り問題で更迭(辞任)された意趣返しと云うか、何を今更、正義感宜しくメディアに登場するとは官僚の計算高い狡さが見え見えで、後輩の文科省職員も恥ずかしく思っているだろう。敢えて言いたくはないが「最高レベルの意向」を「過剰に忖度」したが、実は「面従腹背」でしたみたいな方は吏道がどうのこうののレベルではなく、人として信用できない。挙句の果てに、反社会的勢力の資金源と思(おぼ)しき風俗店に<「女子の貧困の調査」に出掛け御小遣いを渡した>と、公共圏で平気な顔して宣う元高級官僚の神経を、私は全く理解できない。
 松野文部科学大臣も自信を持って正々堂々、省内をまとめていって頂くことを期待したい。

 終日、事務所で仕事、来客の応対、電☎話掛け。
 17時、地元会合で御挨拶と県政報告。大いに談じ合う。
 20時半、帰宅。夜、読書。

 佐藤 優 著 「 イスラエルとユダヤ人に関するノート 」(ミルトス・2,000円)を読む。
 この世の中に完全なる中立はない。自らの立場設定に責任を持ち、実証的かつ明晰な論理に基づき正々堂々と佐藤はイスラエル支持を打ち出す。要は「イスラエル支持は、日本の国益に資する」と云う明確な確信がある。
<・・・私は、イスラエルとユダヤ人から学んだ事柄を記した。イスラエル人の愛国心、さらにそれを支える神理解から、日本国家と日本人が生き残るための知恵を学ぶことが、私が本書を著した目的である。・・・>(10頁「まえがき」より)
 で、今の政治家に完全に欠如しているのは潔さと思う。要は、思索する力が衰退し(野球やゴルフはできる)、思想が退化し、教養の欠損へ至る議員が増殖している。反面、政局大好きで損得勘定に敏感な政治的新自由主義者や思想もなく愛想のいい選挙工学に長けた議員も本当に目に付く。ハッキリ言ってウザい輩が多いが、事に当たって自らの命を差し出す気構えや覚悟、潔さを感じることは滅多にない。本書を読みながら、ユダヤ人の知恵や仲間を大事にする精神性に大いに感動した。
by takinowa | 2017-06-06 21:22


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