13.01.15(火) 下手賀川堤防改修に係る現地調査

 本日の早朝駅頭は路面凍結により中止。 8時、六軒の自宅前雪かき。 9時、木下の事務所前雪かき。
 10時、発作(ほっさく)地先、手賀沼の支流である下手賀川へ。 発作下(しも)・上(かみ)の自治会役員の方々、板倉正直・印西市長、吉田正彦・県印旛土木事務所長、原田剛・同次長、印西市都市建設部の立ち合いで、下手賀川堤防及び護岸の状況を視察。 3.11の震災以降、堤防及び護岸に生じた破損及び脆弱箇所を現地調査。 現場で吉田所長から「復旧及び改修のため最大限の努力をする」との説明を受け、地元関係者や板倉市長とともに大変心強く感じる。 また、11日に閣議決定した国の緊急経済対策の補助事業となることが大前提であり、私としても千葉県に全力を尽くし働き掛けて参りたい。
 11時、発作上青年館で印旛土木事務所及び印西市都市建設部と発作地区役員との懇談会。 冒頭、私からはこの間、発作地区の皆様に汚染焼却灰一時保管事業で5市と県が大変御世話になっていることに感謝と御礼、お騒がせしていることに心から謝罪をあらためて申上げる。 また、同区の震災の復旧や基盤整備に関し、特段の御配慮を県印旛土木並びに印西市へ御願いする。 また、地元・県・市のそれぞれの側から忌憚のない率直な意見交換が行われ、大変有意義な会合になったと考える。
 さて、何度も繰り返して本ブログで述べているが、汚染焼却灰一時保管問題で発作地区の県民が示している対応には頭が下がる思いでいっぱいだ。 対話によって原則を一つずつ積み重ねることを十分に御理解頂いていることが有難い。 特に、国の最終処分場確保が現時点で難航する中にあっても、冷静かつ理性的な態度で話し合いに応じて頂いている。 区長さんはじめ住民の方からは「困った時は御互い様。 喜んで一時保管を容認するわけではないが、御互いに助け合わなければならないので仕方がない」(朝日・12年12月22日付)との言葉も頂いている。 
 私としても、原則は原則、是は是、非は非の立場をブレずに通して参りたい。 もっと言えば、「汚染焼却灰は迷惑だから他へ移せ」といった主張は決してしない。 これでは、国が決定する最終処分場候補地周辺在住の皆様に失礼である。
 まずもって確認しなければならない大原則の第一は、そもそも、指定廃棄物一時保管や最終処分に関し、周辺住民への健康リスクはゼロという科学的真実である。 私はこのことについて、恐れず怯まず、何時・何処・誰に対しても確信をもって訴えて参りたい。
 そして、第二の大原則。 手賀沼終末処理場は流域7市の下水処理を目的とした県の行政財産であり、目的外使用が恒久化することは明白な都市計画法違反ということ。 知事も県議会で答弁された「手賀沼終末処理場における指定廃棄物保管の恒久化はない」という大原則は絶対だ。 このことは、当時の細野豪志環境大臣も、国の法律に基づき平成27年3月までに(国の責任で)最終処分場を確保することを森田知事に確約している。 日本は法治国家である。 法律や国会答弁、県会答弁は公的世界で何よりも重い。
13.01.15(火) 下手賀川堤防改修に係る現地調査_f0035232_1853456.jpg
下手賀川堤防
を現地調査

背景には汚染
焼却灰一時
保管施設の
ある手賀沼
終末処理場が
見える13.01.15(火) 下手賀川堤防改修に係る現地調査_f0035232_18553825.jpg








下手賀川には
現在100羽
近く白鳥が
生息している













 11:45、雪が残っていたため家内を木下から千葉NTの店舗まで送って昼食。 商売を守ってくれている家内の力がなければ、自分も県会議員など決して続けられない。 いつも喧嘩ばかりしているが心から有難いと思うものである。
 午後、事務所で仕事、来客の対応。 県議会リポート・新年号の配布も一段落し落ち着く。

 年末年始、本当に多くの皆様に御挨拶と県政報告をさせて頂く機会が多い。 また、本ブログ読者は御存知であろうが、忘年会や新年会、各種総会等々の会合も実に多い。 残念ながら、その全ての人々が筆者をWelcome かといえばそうでもない。 最近の話題の中心は、やはり「汚染焼却灰の一時保管問題」だ。 極、稀ではあるが、風評に基づく情報を信じ込んでトンでもない難癖を付けてくる地元県民もいるから忍耐も必要である。 その都度、御一人ひとりに丁寧な説明を繰り返しているが、放射能問題の根深さを強く感じる。 以下、一部を紹介する。
 県民A:「最終処分場が決定しなかったら責任をとるのか」
 滝田:「日本は法治国家です。 国の法律に基づき、国の責任で候補地を決めてもらうよう全力を尽くします」
 県民B:「万が一、一時保管で健康被害が出たら責任をとるのか」
 滝田 :「健康リスクはゼロです。 万が一の場合、腹を斬ることを宣言しています」
 ・・・等々、数え上げたら限がないが、中でも下記の難癖は結構効いた。
 県民(中年女性):「(エキセントリックな調子で)私たちはいいのよ! (一時保管が原因で)孫や子が癌になったらどうしてくれるの。 滝田県議には、子供がいないから、そういうこと(一時保管)を勝手に決めたんだって皆が言ってるよ。 もういい加減にしてほしい!!!」 といった具合にどやし付けられた。
 滝田 :「・・・御存知かどうか知りませんが、地元・発作の皆さんとは誠実に向き合っています。 ・・・勝手に一時保管とは勘違いです。 印西市を含む5市の側から県有地の提供を森田知事に求め、結果として手賀沼処理場が候補地となったというのが事実です。 また、私に子供がいないから、といった理屈はあまりに酷いです。 男とか女に関係なく、人間として言っていいことと悪いことがあります。 神様も許さない言葉だと思います。 子や孫の教育上、大問題ですから反省した方がいいと思います」といったことを申上げたと思う。
 実に理不尽であり不愉快極まりなく、というよりも私がどうのこうのではなく、もし家内が聞いたらと思うと・・・  確かに筆者としても、政治家に対しては何を言っても構わない風潮が世の中に蔓延していることは知っている。 だが、自分だけが被害者と思いこんでの発言だろうか・・・ 世界中で不妊に悩み苦しむ人々がいることを知っているのだろうか・・・ 他者への思い遣りなど全く感じられない言葉遣いだった。 いずれにせよ、日本社会に「自分さえ良ければいい」といった空気や「自分に優しく他人に厳しい」悪意が漂っている。 まさに、放射能問題は極めて根深い。 こういった発言をする方の属人的問題かどうかは判断できないが、少なくとも、放射能問題が日本人の絆を断ち切ってしまっている可能性を私は排除しない。 他者への思い遣り、人の立場や気持になって考えることと無縁な日本人が増えているとしたら、この国は衰退ではなく滅亡に向かうに違いない。
by takinowa | 2013-01-15 19:52


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